国が「発達障害支援法」を定め、施行されたのが平成17年のことです。それ以来、自閉症をはじめとしたADHD(注意欠陥・多動性障害)などの発達障害に関しては、特に教育現場を中心にずいぶん認識もされるようになりました。そのうちの一つが、人とのコミュニケーション能力に障害があるという自閉症の特性を持ちながら、言語や知的な面での遅れがないアスペルガー症候群や高機能自閉症です。
これらは、知的な面での発達障害が見られないので、ついつい見落とされがちです。それゆえに、周囲からは「わがまま」とか「自分勝手」とか見られてしまい、本人たちは非情に生きづらい思いを抱いています。子ども時代であれば、親や先生といった支援者が周囲にいてますから、その理解のもとに対応がなされることで、ずいぶんと生きやすくなり、得意分野を伸ばすことも可能です。

ところが、はっきりと診断されないまま、もしくは他の障害の診断をされたまま、大人になっている人が多いのも実情です。人とのコミュニケーション能力に障害を持ったまま、成人になると、自分でなんとかやっていく必要が出てきます。恋愛や結婚、そして就労と、ますますコミュニケーション能力が問われるシーンは増えてくるでしょう。また、周囲の理解と支援が必要なのは、子ども時代も大人時代も同じなのです。
ここでは、そんな大人のアスペルガー症候群を解説し、その特性などをわかりやすくお伝えします。どうやったら生きやすくなるのか、どうやったら他人とうまく関われるのか、どうやったら得意な仕事を得ることができるのか‥‥具体的に説明してあります。
ひょっとしたら、自分はアスペルガー症候群かも?周囲にアスペルガー症候群の人がいる—そんな人たちに読んでいただき、どうか、アスペルガー症候群の人たちが、伸び伸びと仕事をし、周囲ともうまく関係性を結びながら、毎日を過ごす一助に、このブログがなればと思っています。